硝子・住宅建材の専門商社 株式会社 三浦屋

2011年6月:一覧

仕事の目的と背景

仕事の目的と背景

私が社員に仕事を指示する際に気を付けているのは、「仕事の目的と背景」を説明するということです。
役員になって10年、社長になって4年目になりますが、役員になりたてのころ、指示した内容と逸脱した内容で
仕事をされたり、全く見当違いの仕事をする人がいたりして困りました。


「何故こんなことになるのだろう?」


色々な本を読んで調べてみましたが、原因は「仕事を指示された社員が仕事の目的、背景を理解していないため」
という結論に至りました。仕事をしてもらう時には、その進め方、やり方について説明します。
しかし、相手に仕事内容が正確に伝わるかどうかは、説明する人の説明の仕方、説明を聞く人の理解力に大きく
影響されます。ですから、教えられる人の仕事の理解度が80%、時には50%になるわけで、
そうなると正確な仕事をすることができなくなります。

仕事でわからないことが出てきた際、指示を受けた人に聞いてくれればよいのですが、
聞かないで自分の判断で仕事をすると、本来のあるべき姿の仕事内容から遠ざかってしまいます。
これに対し、仕事を教える際に仕事の目的と背景を説明しておけばどうなるでしょうか。
まず、与えられた仕事の前後・背景にどのようなことがあるかがわかるので、自分の仕事に対しての
理解度が高まります。
理解度が高まれば、正確な仕事をすることができ、仕事をしていてわからないことにぶつかる可能性も
減るはずです。
万が一仕事をしていてわからないことが出てきても、仕事の目的・背景が説明されていれば、
期待される正しい答えを導き出す可能性が高まります。

しかし、部下に仕事を教える際に仕事の目的と背景を教えるには、時間と手間がかかります。
その瞬間だけ見れば効率が悪いかも知れませんが、長期的に考えれば仕事の不具合が減っていくので、
効率はあがると思います。
まずは、私が仕事の目的と背景を教えることを実践しています。
次の段階では、教えた社員が後輩社員に同じようにしてもらえればと考えています。

新入社員には、「仕事を教えてもらう際には、仕事の目的と背景が何であるか考えなさい」と教育しています。
教える側、教えられる側が「仕事の目的と背景」を強く意識すれば、速いスピードで会社に浸透していくでしょう。

上長、管理職は仕事の目的と背景をきちんと説明しないといけないわけですから、質の高い仕事をするには
国語力(表現力)が必要になります。
仕事を口頭で説明するとなると、後で何かを見て振り返ることが出来ないので、その瞬間に理解してもらうような
わかりやすい説明が必要になります。

また、すべての社員に口頭で指示をするのは現実問題不可能です。
となると、文書で連絡を行なうことになります。その時、伝えたいことを正確に文章にしなければいけません。
読む相手の読解力には個人差(中小企業の場合は特に個人差が大きい)があり、誰が読んでもわかるように
書かなければいけなく、この点においても国語力が必要とされます。 
私も、対象者すべてに伝わるように意識しないで書いていたころには、文書の内容が独り歩きして困りました。

しかし、正確に伝えることを意識して書くと、文章は変わってきます。そして、正確に伝わる率は高まります。
勘違いして期待していることと違うことをされると、仕事の生産性は著しく低下します。
こういう点では文学部卒の社員は有利かもしれません。
ちなみに私は経済学部卒であり、学生時代、国語は一番苦手な科目でした。


仕事を教える立場の皆さん、仕事を円滑にすすめるためにも一手間惜しまず、
仕事の目的と背景を説明してあげましょう。また、正確に伝えるために国語力を磨きましょう。

総合職新卒採用の基準

専務取締役の時代から含めると約10年間、新卒の採用面接を行なってきました。
採用の基準はまとめてみると、以下のようになります。

 ① SPIで三浦屋が考える基準点以上
 ② 性格診断で、弊社の希望する性格区分
 ③ 四則演算が問題なくできる
 ④ 明るく元気
 ⑤ 個性がある
 ⑥ 私が「鍛えてやろう」という思いになる空気を持っている

四則演算は、商社の仕事の原点である売上金額の計算に必要不可欠なので、簡単なテストを行なっています。
大学生なら当然できそうなものですが、意外や学生さんの多くができません。

明るく元気なのも、お客様と接する上で必要不可欠です。
最近では、体育会系の部活に所属していながら元気のない学生さんが目につきます。
こうなると、体育会系・文科系どちらに所属していたかは選考基準の参考にはなりません。

大手企業では何でもそつなくこなす人材が求められますが、中小企業はマンパワー、その人自身の個性、
キャラクターの濃さが大きな力となります。
多少アンバランスな人材でも、何かに光るものを持っている人は我々にとっては魅力的に見えます。
3名以上採用する際は、没個性的なことが個性になることがありますが、これは稀ですね。

SPIや筆記テストが優秀な人でも、私が「鍛えてやろう」という思いにならないような人は採用しません。
面接していると、その人の空気を感じます。お互いの空気が合うか合わないかですね。

最近応募いただく履歴書を見ると、「コミュニケーション」「リーダーシップ」「協調性」という言葉がたくさん出てきます。面接でも、これらの言葉を絡めて話しをする人がたくさんいます。
確かにこれらの3つは必要な能力で重要なのですが、応募してくる学生さんの大半が話すので、これを話せば話すほど没個性的になってしまいます。
履歴書を書く時にはきちんと記入方法を勉強した上で書いてほしいですが、あまりテクニックに走ってもらいたくありません。

三浦屋に応募していただく学生さんには、2012年の入社の採用活動では、「コミュニケーション」「リーダーシップ」「協調性」の3つの言葉を使わないで履歴書を書いてもらうことにしました。
自分自身が今までしてきたこと、自分自身の考えをもっともっと自分の言葉で表現してもらいたいと考えています。